リンクの仕様
エントリで引用するURLを、ターゲットを_blankにしてポップアップさせるか、そのままのリンクで同じウィンドウで遷移させるか、という問題。
これについては各ブログサービスで様々だと思うが、Bloggerの標準は後者だ。
しかし、日本では一般的に前者が利用されている。
Web開発という仕事上、タブブラウザとマウスジェスチャーを使うのは当たり前で、仕事である以上、効率的な作業が必要。
だがどうだろうか、一般ユーザのWeb利用形態はWindows+IEがほとんどだ。タブブラウザの存在すら知らない人が大多数だろう。
ここでブログのリンクの仕様が果たして正解かどうか疑問に思えてくる。
日本のほとんどのユーザはIEのデフォルト仕様だと考えて、リンクがポップアップされるのは便利なのだろうか?タスクバーには開いたウィンドウがどんどん増えて行く上に、開かれる場所は規則性はあるがまちまちだ。
開いたリンク先を確認した後の作業はどうだろうか?
新しいウィンドウで何ページか遷移した後、×ボタンで閉じればもとのブログエントリが表示される。確かに使いやすいだろう。しかし、×ボタンは遠い。すぐに閉じたくても、マウスパッド(最近は光学式で使っていない場合が多いが、ここではマウスを移動できるスペースとして使う)上で最大限右上に移動しても届かず、マウスを浮かせて左下に置き直し、ようやく×ボタンにたどり着けるパターンが多いと思う。
キーボードショートカットを使える人ならすぐ閉じられるかもしれないが、キーボードに常に左手を添えていなければならないだろう。
同じ画面で遷移する場合はどうだろうか?
開いたリンク先から数ページ遷移してしまうと戻るのは大変だ。×ボタンほど煩わしくはないにしても、戻るボタンも遠いし、キーボードショートカットも必要だろう。だが、タスクバーにIEが増えることはないし、ウィンドウの位置もそのままだ。
戻るという操作と、閉じるという操作に関しては手間は同じくらいと考えていいかもしれない。
どちらもマウスジェスチャーやキーボードショートカットを使ってしまえば差はない。
ここでメリット、デメリットを整理すると、
・新規ウィンドウのメリット
・もともと見ていたエントリにすぐに確実に戻れる。
・新規ウィンドウのデメリット
・IEのタスクが増える
・ウィンドウの位置がまちまちになる
・同じウィンドウのメリット
・IEのタスクが増えない
・ウィンドウの位置が同じまま
・同じウィンドウのデメリット
・もともと見ていたエントリに戻るのが大変
タスクが増えてしまうことと、位置がまちまちになってしまうことは、タブブラウザが解決してくれる。だが、タブブラウザをバリバリに使いこなせるユーザは少数派だ。大多数のユーザはIEの増えるタスクに苛立つことになるだろう。
ここで、タブブラウザユーザには新規ウィンドウ、一般ユーザには同じウィンドウが使いやすいと決めてしまおう。
あとは、Webデザイン/ユーザビリティにおける鉄則、そのサイトの対象ユーザで決めてしまえばいいだろう。
まあ、どっちもどっちという結論だが、ウチとしては今後は同じウィンドウでリンクを開くようにしようと思う。
FirefoxのuserChrome.jsもカスタマイズして、target="_blank"にした訳だが、元に戻した。
Bloggerのエディタ標準のリンク機能もその仕様だし。エントリに挿入した画像も同じウィンドウだからね。
今考えると画像のポップアップは当たり前みたいになってるけど、実は使いにくいような気がしている。
その先のリンクは絶対ないからね。親切に閉じるリンクが作ってあるのもあるけど。
新しいウィンドウで開くかどうかはユーザに選択させて上げるべきだ。最近ではマウスの真ん中ボタン(ホイールボタン)でポップアップできるのが当たり前だと思っている。IEはどうだったかな?
サイトの仕様でポップアップさせてしまっては、選択の余地はなくなる。サイトを見ているユーザはエントリの内容を見ていれば、これが外部へのリンクかどうかなどは判断できるものだ。あとはユーザの好みにすればいいんじゃないだろうか。
target="_blank"が普及しまくった現在、あえて、それを行わないサイトとして旗を揚げていきたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿